0. 結論、好きな人と価値観が合わなくても大丈夫
価値観は、自分の考え方や行動の基準になるものですが、それだけで相性が決まるわけではありません。
相性がいい悪いは、気質や性格、コミュニケーションスタイル、ライフスタイルなど、さまざまな要素によって影響されます。
価値観が合わない人とでも、お互いに尊重し合い、理解しようと努めれば、幸せな関係を築くことができます。
好きな人を諦める必要はないです。
価値観の違いを乗り越える方法を知りたい!
好きなタイプだけど、価値観が合わないと感じた時の解決方法
- 金銭感覚が合わない場合
お金の使い方や貯め方について話し合って、予算や目標を設定してみる。 - 行きたいデート先が合わない場合
お互いの趣味や興味を知り、新しい体験をしてみる。 - 食の好みが合わない場合
お互いの好きなもの、嫌いなものを教え合い、食事のバランスやメニューを工夫してみる。 - 仕事への向き合い方が合わない場合
お互いの仕事の内容や環境について聞いて、応援したり、励ましたりしてみる。 - 結婚願望の違いがある場合
お互いの将来の夢や希望について話し、理想の結婚生活やタイミングについて考えてみる。 - 連絡や会う頻度が合わない場合
お互いの時間や気持ちを伝え、連絡のルールや会う日程を決めてみる。
価値観が違う人と関わると、自分自身を成長させるための貴重な機会を得られます。
新しい視点で、自分自身を見つめ直せそうですね!
1. 相性がいい悪いは、価値観だけの問題ではない!
価値観とは、簡単に言うと「物事の考え方」です。
善悪の判断基準や、優先度の指標になります。
生きていくなかでの経験や体験、人との出会いなどにより、変わっていくもの。
1-1.【気質】持って生まれた「気質」は変わらない(先天性)
気質は生まれ待った変わらない物。
後天的性格に隠れていて、自覚しにくい。
気質に関わる遺伝子が親から子に伝わるときは,父親と母親からそれぞれ遺伝子が半分ずつランダムに伝わります。両親のいずれとも異なる新しい組み合わせが生まれるので,遺伝の影響を受けたとしても,どちらかの親と同じ遺伝的素質になるということは絶対にあり得ません。
心理学ってなんだろう
性格は遺伝で決まるって本当ですか?
文献「心はどのように遺伝するか」安藤寿康
親と似ていると感じるのは、別の要因があるんだね。
1-1. ① 気質のタイプはドーパミン分泌量が関係している
気質に関与しているのは「コレシストキニン」遺伝子
1996年、スラエルの研究グループが最初に見つけました。
この脳内物質が、快楽物質「ドーパミン」神経細胞からの分泌量を左右している。
DNAの塩基配列の暗号文字が「C(シトシン)」の人はドーパミン分泌量が多く、「T(チミン)」の人は少ない。
- 損傷回避性 が低い
- 楽観的
- ストレスを受けにくい
- 開放的
- 精力的
- 損傷回避性 が高い
- 悲観的
- ストレスに弱い
- 疲れやすい
- 危険を過度に恐れる
- 人見知り
脳科学ブログ(教育への架橋)
コレシストキニンと気質
1-1. ② クロニンジャー理論 気質の種類
クロニンジャー理論とは
アメリカの精神科医クロード ロバート クロニンジャー (1944年4月4日生)が、心理学、精神医学、生理学などに基づいて構築した、脳科学、遺伝子と人の性格に関わる新しい理論、パーソナリティ理論
人間の脳には、外からの刺激に対して感情や行動をコントロールする部分があります。
でも、人によって同じ刺激でも感じ方や反応が違います。
それは、生まれながらに持っている感情の特徴のせいです。
生まれながらに持っている感情の特徴が「気質」です。
気質は、刺激に対してどんな感情を起こしやすいか、またその感情がどれくらい強く続くかに影響します。
- 好奇心の強弱
「新奇追求性」の高い人
ドーパミンの受容体の密度が高い。 - 尻込み・慎重さの程度
「損傷回避性」の高い人
セロトニンの受容体の密度が低い。 - 世間体を気にする度合い
「報酬依存性」の高い人
ノルアドレナリンの分泌量が多い。 - しつこさの程度
「固執」の高い人
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クロニンジャー理論は、あくまでも一つの仮説です。
確定的なものではありません。
今後もさらなる研究が必要なんですね。
神経伝達物質はアミノ酸、ペプチド類、モノアミン類の3種類に分けらる。
セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンはモノアミン類に含まれます。
ドーパミン | セロトニン | ノルアドレナリン | |
多い | 統合失調症 アルコール・ギャンブル依存症 | 錯乱、発汗 心配性、悲観的 | 不安、恐怖 焦って苛立つ |
程よい | 脳が覚醒し集中力が高まり 全てに前向き | 自然にプラス思考 激しい情動をコントロールし 冷静になれる | 程よい緊張感の中で ヤル気集中力が高まる ストレスに対する耐性が強くなる |
少ない | 性機能・運動・学習機能低下 パーキンソン病 | 心のバランスが不安定 自律神経失調症 | 無気力、無関心 うつ病、めまい |
1-2.【性格】気質のギブス「性格」の種類(後天性)
性格は気質をコントロールして社会適応するために発達します。
気質に比べ自覚しやすい。
1-2. ① クロニンジャー理論 性格の種類
3つの性格要因(環境的)
- 自己志向(自尊心、自分に対する信頼感)
自分自身の思想や言動などに自信をもつ。 - 協調(他者を思いやる傾向)
自分の力で変えていけるもの。
自尊心が低いと他人に流されやすい。 - 自己超越(自分を超えたものとのつながり)
現実を超えた自然や宇宙への関心や感覚のこと。
この3つが十分に発達すると社会適応がかなり良好になります。
自尊心とプライドは違います。
自尊心は、自分の内側に持っている自信。自己実現を目指します。
プライドは、他者と比較して持つ自信。自分の成長を妨げます。
1-2. ② 宮城音弥「心の四重同心円構造」
心理学者の宮城音弥さん(1908年-2005年)が提唱した「心の四重同心円構造」は
気質の次の「性格」を3つに分けています。
- 狭義の性格
育てられ性格
幼少期の親子関係や体験で形成 - 習慣的性格
社会的性格
気質と狭義の人格の影響を受け、言動として表面化 - 役割的性格
状況に応じて使い分けている性格
集団での役割を演じている
会社、家庭、友達、実家などで性格を使い分けているんだね。
1-3.【価値観】本当の自分をみつける、自分自身と向き合える「価値観」の種類
自分自身と向き合い、価値観を知り、「本当の自分」をみつける。
1-3. ① シュプランガーの6種類の価値観(類似論)
シュプランガー理論とは
ドイツの心理学者エドゥアルト・シュプランガー(1882年-1963年)によって提唱された理論。
人間の価値観を6つのタイプに分類したもの。
- 理論型
客観的な視点から、論理的に考えて 真理を追求する。 - 経済型
利己的な観点から、損得勘定で考えて 利益を追求する。 - 権力型
支配的な欲求から、勝ち負けで考えて 地位を追求する。 - 審美型(芸術型)
美的な感性から、感覚的に考えて 美を追求する。 - 宗教型
精神的な目線から、超自然的に考えて 神秘を追求する。 - 社会型
協調性の重視から、献身的に考えて 愛情を追求する。
状況に合わせてどのタイプの価値観が出るか変わります。
役割的性格もそうでした。
1-3. ② アンケート調査から、7つの価値観タイプに分類
アビームコンサルティング「日本人の価値観別の消費意識と実態調査2014」
日本全国の約3,000人を対象に、心理学に基づいて設計されたアンケート調査を実施。
有効回答から消費者の根底にある価値観を明らかにしました。
- 他者追随派 26%
他人の目が気になり周囲に合わせるタイプ。
品質と価格のバランスを重視する。
生活満足度が低い。 - 安定志向派 17%
現状維持を求める保守的なタイプ。
品質を重視し、食へのこだわりが強い。
生活満足度に特徴なし。 - 合理主義派16%
好奇心が強く情報収集に積極的なタイプ。
日本人としての誇りを持ち、品質を重視する。
生活満足度が高い。 - おっとり派 16%
あまり深く考え込まない平均的なタイプ。
価格重視。特徴がないのが特徴。
生活満足度はやや高い。 - 懐疑志向派 12%
拠り所がなく疑り深いタイプ。
価格重視でメディアとの接触が少ない。
生活満足度が低い。 - イノベーション志向派 10%
自己実現と他者評価を求める好奇心旺盛なタイプ。
品質重視で情報収集に積極的。
生活満足度が高い。 - 内向き志向派 3%
自己実現や他者評価に興味がなくて諦めているタイプ。
何事にも無関心で価格重視。
生活満足度がとても低い。
他者追随派が26%も占めました。
メディアや身近な人の意見、社会の常識に基づいて生きることが「正しく、安全な生き方」だと考えている人が多いと思われます。
2. 価値観が合わない人との付き合い方
価値観が合わない人と付き合うには、まず自分の価値観を知ることが大切。
自分が何を大切にしているのか、何に喜びや幸せを感じるのか、自分自身と向き合ってみましょう。
相手の価値観を知ることが必要。
相手が何を大切にしているのか、何に喜びや幸せを感じるのか、話を聞いたり、観察したりしてみましょう。
価値観の違いを受け入れることが重要。
価値観は個人の自由であり、正解や間違いはありません。
相手の価値観を否定したり、自分の価値観を押し付けたりしないようにしましょう。
価値観の違いを調整することも必要。
価値観が合わないことで、衝突や不満が生じる場合は、お互いに妥協したり、譲歩したり、協力したりしてみましょう。
価値観の違いを活かすこともできます。
価値観が合わない人と付き合うことで、自分の視野が広がります。
新しい発見や学びがあり、刺激や成長を得られます。
価値観の違いを楽しんでみましょう。
3. 幅広い年齢層の人たち、価値観が違う人たちと交流する
コミュニケーション能力を高めるためにも、日頃から幅広い年齢層や価値観の異なる人たちとの交流が役に立ちます。
幅広い年齢層や価値観の異なる人と交流することには下記のメリットがあります。
- 新しい視点を得られる
年齢や経験の異なる人と話すことで、自分では気づかなかった新しい考え方や価値観に出会えます。
多様な視点を得ることで、物事を柔軟に捉えられるようになります。 - 相互理解が深まり柔軟になれる
世代や文化の違いを理解し合うことで、お互いの立場や考え方を尊重できるようになります。
相手の背景にある価値観を知ることで、コミュニケーションが円滑になります。
自分の価値観や行動パターンも客観的に見直せます。 - 心が洗われたり活力を得られる
子供たちの無邪気さや活気、高齢者の経験から、お互いが元気をもらえます。
世代を超えた絆が生まれ、孤独感や鬱を予防できます。 - 仕事や生活に活かせる
異なる価値観を持つ人と協力することで、新しいアイデアや発見につながります。
職場でも、多くの人と挨拶や意見交換が気軽にできます。
同世代やひとつの同じ趣味の人とばかり付き合いがちになりますよね。
4. あとがき
相性は価値観だけの問題じゃないとわかれば、今より人間関係が良くなります。
価値観は変わる。
憧れる人が変われば、価値観はコロッと変わります。
99.9%から99.99%の人間は凡人です。
凡人は端っこに行き過ぎず、幅広い世代と付き合い、モノの見方を広げてみる。
そして、笑顔で挨拶。
人々は異なる背景や経験を持っており、それによって異なる価値観を持っています。
価値観が異なることは、人間関係においてよくあること。
みんな違ってみんないい。